テレビCMやインターネット広告などで、
「過払い金が戻ってくる可能性があります」
という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、
「そもそも過払い金とは何なのか」
「昔、消費者金融から借りていたけれど、自分にも過払い金があるのか」
「すでに完済しているけれど、今からでも調べられるのか」
と疑問に思われる方もいらっしゃいます。
今回は、過払い金について分かりやすく説明します。
過払い金とは?
過払い金とは、簡単にいうと、法律上支払う必要がなかったにもかかわらず、貸金業者等に払い過ぎていた利息です。
かつて、利息制限法の上限金利を超え、旧出資法の上限金利以下の、いわゆる「グレーゾーン金利」で貸付けが行われていた時期がありました。
一定の要件のもとで過去の取引を利息制限法の上限金利に従って計算し直すと、借金が減額されたり、既に支払い過ぎた金銭の返還を求めることができたりする場合があります。
一般に、この返還を求める金銭を「過払い金」と呼んでいます。
どのような人に過払い金がある可能性がある?
過払い金が発生している可能性があるのは、主に、以前から消費者金融やクレジットカード会社のキャッシングを利用していた方です。
特に、2007年頃以前から借入れと返済を続けていた方については、取引内容を確認する価値があります。
ただし、借入れの開始時期だけで過払い金の有無を判断することはできません。
実際に適用されていた金利や取引の経過を確認する必要があります。
2010年6月の改正貸金業法の完全施行後に新たに始めた借入れについては、通常、かつてのグレーゾーン金利による過払い金が発生するケースは想定しにくくなっています。
銀行のカードローンにも過払い金はありますか?
一般に、銀行のカードローンは、かつて問題となったグレーゾーン金利による貸付けとは異なるため、通常は過払い金の対象とはなりません。
一方で、消費者金融やクレジットカード会社のキャッシングについては、取引時期や適用金利によって過払い金が発生している可能性があります。
なお、クレジットカードのショッピング利用分は、通常、過払い金の対象ではありません。
完済していても請求できますか?
すでに借金を完済していても、過払い金が発生しており、消滅時効が完成していなければ、返還を請求できる可能性があります。
「昔のことだから関係ない」と決めつけず、過去に長期間の借入れがあった場合には、取引履歴を確認する価値があります。
過払い金には時効があります
ここは非常に重要です。
過払い金返還請求権には消滅時効があります。
継続的な金銭消費貸借取引に関して、最高裁判所は一定の要件のもと、過払い金返還請求権の消滅時効は取引終了時から進行すると判断しています。
ただし、2020年4月施行の改正民法との関係や、取引の終了時期、中断・再借入れの有無などによって検討が必要になるため、この記事では単純に「完済から10年以内なら必ず請求できる」とは説明しません。
昔の借入れに心当たりがある場合には、早めに取引内容を確認することが重要です。
過払い金があるかどうかは、どうやって調べる?
一般的には、貸金業者等から過去の取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づく計算を行って確認します。
昔の契約書やカードを紛失していても、調査できる場合があります。
「昔どこから借りていたか覚えていない」という場合には、まず通帳の履歴、古い郵便物、信用情報などから確認していくことがあります。
過払い金請求にも注意点があります
過払い金がある可能性があるからといって、すべてのケースで同じ対応になるわけではありません。
例えば、
- 現在も借金が残っている
- 同じ会社の別契約に残債務がある
- 過去に取引の中断がある
- 貸金業者の経営状況等により回収可能性が異なる
など、個別に確認すべき事項があります。
現在も借金が残っている場合には、引き直し計算後も債務が残るかどうかによって、手続きの性質や信用情報への影響についても検討が必要です。
「過払い金があるかもしれない」と思ったら
過去に、
- 消費者金融から長期間借入れをしていた
- クレジットカードのキャッシングを長く利用していた
- 2007年頃以前から借入れがあった
- すでに完済したが、長期間返済を続けていた
という方は、過払い金が発生していないか確認する余地があります。
一方で、最近初めて借入れをした方や、銀行カードローンのみを利用していた方などは、通常、過払い金が発生している可能性は高くありません。
佐賀で過払い金について確認したい方へ
当事務所では、佐賀市を中心に佐賀県内の借金問題についてご相談を承っております。
「自分にも過払い金があるのか分からない」
「昔借りていた会社があるが、完済した時期を覚えていない」
「現在も借金が残っているが、過払い金があるか確認したい」
という場合には、まず過去の取引状況を確認する必要があります。
※司法書士が取り扱える業務には法律上の範囲があり、事案によっては弁護士への相談をご案内する場合があります。
まとめ
過払い金とは、過去の取引において、法律上の上限を超えて支払っていた利息等について、返還を求めることができる場合の金銭です。
すべての借入れに過払い金が発生するわけではありません。
しかし、以前から消費者金融やクレジットカード会社のキャッシングを長期間利用していた方は、確認する価値があります。
過払い金には消滅時効の問題もあります。
昔の借入れに心当たりがある方は、早めにご相談ください。